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60周年記念企画 若手職員交流会を実施しました。
2025年4月16日、向陽会では創立60周年記念事業の一環として、20代職員による若手交流会「未来の向陽会」を開催しました。
日頃なかなか接点のない施設・職種を越えて、同世代の仲間とともに「自分たちが考える未来」について語り合う貴重な機会となりました。
施設見学から始まる“アイスブレイク”
若手交流会は、児童養護施設「たらちね学園」で開催されました。
まずはアイスブレイクを兼ねて施設内を見学し、普段接点の少ない支援領域や現場の工夫に触れることで、参加者同士の距離も自然と縮まりました。
なかでも園長室の見学は印象的で、室内に置かれたものを後からクイズ形式で出題するなどの仕掛けもあり、笑いや会話が生まれるきっかけになったという声が多く聞かれました。

テーマは「未来の○○」――グループで自由に発想
その後は、6人1班に分かれてのグループディスカッション。
テーマは「未来の○○」。
「未来の医療」「未来の支援」「未来の職場」など、どの班も自由な発想で話し合い、ワンフレーズ+解説をスライドにまとめて発表しました。
また今回は、実際にChatGPTなどのAIツールも使いながら発表文を整えるという試みも導入。
「AIを活用することで、短時間でも意見の整理がスムーズに進んだ」「表現を整えるのに役立った」といった感想もあり、AIとの共創による“未来らしい”発表が印象的でした。

多様な「未来の○○」が飛び出した発表タイム
グループディスカッションのあとは、各班がスライド1枚にまとめた「未来の○○」を発表。
「未来のケア」「未来の補装具」「未来の自分らしさ」「未来の食べ物」「未来のあそび」「未来の働き方」といった多彩なテーマが並び、
AIやテクノロジーの進化と、支援のあり方や人との関わりをどう両立させていくかについて、実感と創造力のこもった発表が続きました。
中には、「利用者の想いをもっと引き出すには?」「VRで非日常の体験を日常の中に」など、これからの支援を豊かにする工夫や、職員の働き方改革への提案も。
参加者の目線から生まれた、現場発の“未来デザイン”が数多く共有されました。
最優秀賞:C班「若い職員が輝ける職場づくりを」
その中で最優秀班に選ばれたのは、「若い職員が輝ける職場をつくる」という視点から未来を描いたC班。
他の班がAIやテクノロジーを積極的に活用した提案をまとめていく中、C班は「実はAIを使いこなすことができなかった」と振り返ります。
最初の話し合いでは、「でも最終的に“人間がAIに勝つ”ってことにしよう」という冗談まじりの結論に落ち着いたそうで、
発表後に最優秀班として発表された瞬間には、「本当に勝てた!」と笑いを交えたコメントが印象的でした。
C班の主な提案
- SNSマーケティングの導入
若い職員が情報発信を担い、施設や職場の魅力を内外に広めることで、採用や地域との接点を広げる。 - 地域とのつながりをつくる仕掛け
地域食堂の開催など、子どもたちに“かっこいいお父さん・お母さん”の姿を見せることで、将来の担い手育成につなげる。 - キャリアアップの仕組みづくり
昇任試験や若手向け研修を通じて、「この法人で成長できる」と思える環境に。 - 若手の声を生かす職場文化の形成
トップダウンだけでなく、若手からの提案が自然に受け入れられる空気づくりの重要性を提言。

経営層による審査とフィードバックも
理事長からは、C班の発表に対して次のような講評がありました。
「“若い人が輝ける職場にしたい”という言葉は非常にキャッチーで、まさにこの法人の未来像に重なる内容だった。
私たちも“どこまで若い人に任せていけるか”を考えねばならない時代になっている。
そういう思いを、率直な言葉としてしっかり伝えられたことに共感しました。」
C班の発表は、若手職員ならではの率直さと、これからの法人に対する強いまなざしが感じられる内容として、審査員全体からも高い評価を受けました。
最優秀班に選ばれたC班のメンバーには、副賞としてスターバックスカードが贈られ、温かい拍手の中で表彰が行われました。

参加職員の声(一部抜粋)
🔹 同世代との交流について
- 「同世代の職員と顔を合わせることができて嬉しかった」
- 「部署が違っても“同じ法人の仲間”だと実感できた」
- 「食べながら話す時間もあって、会話がしやすかった」
🔹 「未来の○○」を考えてみて
- 「利用者支援と職員の働きやすさ、両方を考える良い機会だった」
- 「AIやテクノロジーが進化しても、“人”にしかできない部分は大切にしたいと感じた」
- 「理想と現実のギャップに気づいたが、それでも前を向いていきたいと思えた」
🔹 施設見学や雑談を通じて
- 「たらちね学園のことを初めて知れてよかった」
- 「雑談の時間があったおかげで、自然と本音で話せた」
- 「どの施設もそれぞれの良さがあると改めて感じた」



法人としてのこれからにつながる時間に
今回の交流会を通じて、「若手職員が何を考え、どんな思いで日々の仕事と向き合っているか」を知るとともに、年齢や職種を越えて共に未来を描くことの大切さを改めて実感しました。
発表されたフレーズや意見の一部は、法人60周年記念誌にも掲載予定です。
また、このような取り組みをきっかけに、今後も法人内外のつながりが広がっていくことを願っています。
ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
