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競技と現場を支えるトレーナーとしての歩み― リハ部理学療法士インタビュー
入院リハビリテーションに従事する理学療法長として勤務する一方、鹿児島県代表のパラバレーボールチームにトレーナーとして関わり、競技現場を支えている宮原さん。大会帯同や日々のコンディショニング支援を通して得た経験を、業務にも活かしています。今回は、活動の背景や現場での役割、そして仕事とのつながりについて伺いました。
鹿児島県代表として戦う現場に関わる
鹿児島県代表として活動している、知的障害と聴覚障害の2部門のバレーボールチームにトレーナーとして関わっています。選手は中学生から大人まで幅広く、運動能力で勝負する人もいれば、経験を活かしてプレーする人もいるチームです。
直近では、2025年1月に聴覚障害部門で「SAGAパラスポ2025」全国大会に出場し、優勝することができました。また3月には、「第27回下関市知的障害者親睦バレーボール大会」でも全国大会に出場し、準優勝という結果でした。

障害スポーツとの出会いが、関わりの起点に

もともとは鹿児島国体のコンディショニングルームで、障害スポーツの選手のケアに関わったことがきっかけです。
その中で知的障害バレーボールの監督にお願いして、練習を見学させていただきました。どのように指導しているのか、どんな競技なのかに興味を持ったのが始まりです。最初はボランティアスタッフとして関わり、現在はトレーナーとして大会にも帯同しています。
継続して競技に取り組める状態を支える役割
技術指導は監督やコーチが担っているため、私はトレーナーとしてケガの対応や予防に注力しています。
一般のスポーツと比較すると、選手は常に全力でプレーする中で、負荷の調整が難しく、無理をしてしまうケースも見られます。
そのため、テーピングやマッサージだけでなく、自分でできるストレッチや運動の指導、食事面のアドバイスなどを通じて、ケガを防ぎながら継続して競技に取り組める状態づくりを大切にしています。

声に頼らない競技で成立するチーム

聴覚障害のバレーの試合を始めてみたとき試合会場がとても静かだったことが印象的でした。
一般的なバレーボールは掛け声が飛び交いますが、自分の知っているバレーとは違う雰囲気でした。その中で、手話やジェスチャーでコミュニケーションを取っていて、すごいと感じました。実際にその雰囲気の中に入り、見様見真似で自分も手話を使いながら関わるようになりました。
過密日程の中で支えるコンディショニング
試合数が多く、短期間に集中する点が大きな特徴です。予選から決勝トーナメントまで分刻みで試合が続くような過密な日程で進むため、足がつる、疲労が抜けないといった問題が起きやすくなります。
その中で、テーピングやマッサージなどのケアに加え、選手自身でもできるストレッチや予防の動きを一緒に確認しながら、最後までプレーできる状態を維持することを意識しています。

競技現場で得た視点を、日々の支援へ

利用者に対しても、リハビリだけでなく、一人の人として目標を持ち、何かに挑戦できるような関わりが必要だと感じました。選手の姿を通して、利用者や部署のチームの可能性を信じること、寄り添うこと、承認することの大切さを学ばせてもらいました。
リハビリの現場でも、機能の回復だけでなく、その人が目標を持って取り組めるように関わることが重要だと感じています。活動での経験が、日々の関わり方にもつながっていると感じています。
挑戦を継続できる職場環境
活動は基本的に土日が中心のため、仕事との両立はしやすい環境にあります。遠征もありますが、リフレッシュ休暇を分けて活用できるため、有休を削らずに対応できる点はありがたいと感じています。
リハビリスタッフはスポーツに関心のある職員が多く、大会の結果などにも興味を持ってもらえています。活動について共有しやすい雰囲気があり、理解を得られている点は助かっています。

今後の展望

まずは国民スポーツ大会への出場です。2026年は青森で開催されます。また、トレーナーが帯同していないチームや地域もあり、まだ十分とは言えない状況だと感じています。
パラスポーツは、意識して見に行かないと競技に触れる機会が少なく、発信も十分とは言えません。
今後は、選手が安心して競技に取り組める環境づくりとあわせて、こうした活動を通して、やまびこの名前やパラスポーツを知っていただくきっかけにもつなげていけたらと考えています。